2010年8月9日月曜日

借りぐらしのアリエッティに見る手書きの魅力

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本日、借りぐらしのアリエッティを見てきました。
内容はともかく、ジブリ作品に対して自分自身が感じる魅力を再確認しました。

そして、魅力的に感じた所がデザインに活かせると強く感じました。



個人的なジブリの魅力


個人的に感じるジブリの魅力。
それは、「手書き」です。

もちろんCGを多く使っていますし、モーフィングとかも多用してることもあります。
しかし、その背景や人物はいつまでも手書きが中心である事に変わりはありません。

そして、特に手書きの良さが目立つのは背景です。

借りぐらしのアリエッティがどうかはわかりませんが(スタッフスクロールで見逃してしまいました)、ジブリの背景は男鹿和雄氏が多くを手がけているそうです。

その手法は主に水彩画で、多く水分を含んだ透明感のある部分と水分の無い厚塗りの部分で構成されています。
下書きはほとんどなく、大まかな構成から細部を詰めていき、イメージボード等を手がけているようです。
水彩は筆を重ねれば重ねる程表面が荒れるため、ほとんど一発勝負の世界です。
ジブリの背景のような水彩画を書くために必要な技術は、計り知れません。

エンドロール中に水彩の背景画が長い時間映し出されるのですが、その間に飽きる事無く見つめる事が出来るほど魅力的なのです。

デジタルの中の手書き


スピード感を出す為の背景の動き等は、横に流れるようにCGで加工して動かしています。
反面、止め絵のように背景を固定している場合には見事な手書きの一枚絵が使われています。

CGで加工した背景は平面的で薄っぺらい印象が拭えないのですが、ここに一枚の手書き背景が入る事で劇的に印象が変わります。
CGの薄っぺらさを緩和し、動きだけを印象に残すことが出来るのです。

全てがCGで作り上げるとどうしても違和感が拭えませんが、手書きのアナログな表現が現れると不思議と違和感が消える。
この点はとても重要ではないでしょうか?

WEBデザインにおいても、流行とまでは言いませんが実物を写真に撮って素材として使う表現方法があります。
IllustratorやPhotoshopで作り上げられた素材と比べると、その存在感に違いが感じられるはずです。

同様に手書きの文字や落書き等を用いてデザインすれば、存在感のある個性的なデザインを作りやすくなります。
特に手書きの文字は十人十色ですので、差別化と言う意味では最もストレートで効果的ではないでしょうか?

デジタルの中のアナログは、アナログだけの環境よりもより魅力的に目立つはずです。

結び


手書きの特徴を一言で言えば、表情が豊かである事だと言えます。

人間がその手に筆を持って線を引く場合、Illustratorのラインのように引けないからこそ魅力があるのです。
もちろん、全てをデータ化しランダム性を持たせれば、機械に似たような線を引かせる事は出来るでしょう。
しかし、根本的に機械には自発的感情が無いため、感情による表現の変化は出せるはずがないのです。

例えば、戦争体験を伝える為に戦争を体験した人が書く絵の線や塗りは、その人固有の感情から作り出される線や塗りなのですから。
感情の伴わない表現の複製は、空虚なものです。

手書きのアナログが優れ、デジタルが劣るということではありません。
人間が見る表現として、手書きの表情が魅力的だということです。

場合によっては、アナログの良さなどという要素ではなく、手書きそのものを取り入れてデザインを作れば、きっとデザインは面白くなるはずです。

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