2010年11月3日水曜日

文献の引用影響度とWEBサイトのSEO

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引用影響度をご存知でしょうか?

SEOを初めて知った頃。
この引用影響度という言葉を思い出し、大枠がぼんやりと理解できたことを覚えています。

特殊な分野の言葉ではありますが...。
SEO対策を施している方ならば、共通点がすぐにお分かりになるでしょう。


初めに


この記事での引用元は、全て「図書館情報学用語辞典」からの引用になります。

  • 書名:図書館情報学用語辞典
  • 編者:日本図書館学会用語辞典編集委員会
  • 発行所:丸善株式会社
  • 発行日:2000.2.25 第5刷
  • ISBN:4-621-04362-5

引用影響度とは


引用影響度とは、計量書誌学と呼ばれる分野の概念です。
1972年にユージン・ガーフィールドが名付けました。

引用影響度は以下のように定義されています。

引用頻度を用いて、文献群の重要度や影響力を測定する為の尺度の1つ

引用影響度の内容

ガーフィールドは雑誌の影響力を計測する為に引用影響度を用いました。

具体的には、

その雑誌が引用された回数の合計をその雑誌の掲載論文数で割った値。
すなわち「雑誌別の1論文あたりの平均引用回数」を利用し、この係数を引用影響度と名付けた

のです。

ある雑誌に掲載された論文の引用数を単純に合計しただけでは、掲載された論文数が多いほど値が大きくなってしまいます。
その為、補正した係数が必要となり引用影響度が定義されました。

SEOとの類似点


一見すると、SEOで用いられるリンク数によるサイト評価と同じような内容です。

実際、引用影響度の高さは論文の評価の高さと同義に考えられているようです。
SEOにおいてはまさにページやサイトの価値判定という意味で捉えられています。

しかし、実際には引用影響度の趣旨は違う意図をもっています。
後述しますが、検索エンジンが必要としたリンク評価を行う意図も同じ方向だと言えます。

引用影響度の意図


引用影響度を用いる意図は、どの雑誌や論文が一番価値があるのかを判定することにはありません。

論文などの研究に関わる様々な事象を解明するための手段である「引用分析」の文脈で利用されるもので、あくまで引用行為を問題にしているにすぎません。

見方を変えて単純にいえば、「引用された側」では無く「引用した側」を分析する為に使われます。

引用されるより引用することの方が、遥かに能動的で主体性のある行動なのですから。
理にかなっています。

検索エンジンがリンクを評価する意図


翻って、検索エンジンがリンクを評価する意図を考えてみるとしっくり来るはずです。

すなわち、リンクを評価基準にしている意図は、WEBサイトやWEBページの内容を把握するためです。

引用分析に基づけるならば、本来はリンクを張る行為を重視するべきですが...。
順位が操られる危険性があり、引用するのではなく引用される事を評価基準にするしか無いのでしょう。
もっとも、悪質なスパムの為にそれすら正確な検索結果を示す事ができないのですが。

とはいえ。
リンク評価は順位決定の為ではなく、検索エンジンがサイトを把握するための情報であると理解できれば、SEOに対する視野が広がるはずです。

より具体的に言えば、SEOでは内部要因も重要であるという意味が自ずと明確になるでしょう。

結び


情報を評価する事は、目的達成のための手段です。
評価する事が目的ではありません。

評価自体が目的化すると、本来の目的から大きく離れてしまいます。

文献で言えば、引用影響度は研究者が文献自体を理解する為の手段。
SEOで言えば、リンク評価は検索エンジンがWEBサイトを理解する為の手段。

手段の重要性は当然として、目的を理解する事でより有効に手段を活かせるはずです。


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